手前に見えるのは現役のJR中央本線。今回の主役は奥に見える中央本線旧線の鉄道橋だ。1904(明治37年)に竣工し1980年に廃線となった。
経年の錆による赤茶色が目立ち、歴史的な風格を漂わせている。宮崎駿監督によるアニメ映画「風立ちぬ」で、富士見高原病院へのシーンの遠景に描かれたことでも有名になった。
ボックス型の構造はボルチモア・トラス構造という珍しい造り。詳しい事は分からないが、明治37年という日露戦争の開戦時から今の今まで現存するということは、頑丈なのだ。廃線マニアにとっては垂涎の的らしい。
さぁ、着いた。当時の機関車になった気分だ。ニホンザル捕獲用の檻が設置されている。
チラリ☆
ここで踵を返し、橋の逆側のトンネルに向かった。
中央本線の富士見駅方面である。
…って何かあるぞ!
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なんなん何なんだ!?とりあえず、引き返す。
足元には枕木が残っている。ここが線路だった証。
遠くでは、かわいい貨物列車が通る。こちらは旧線、向こうは現役。がんばれー。
コンクリートの板は薄く、たまにすき間がある。気を付けよう。
立場川(たつばがわ)。かなりの荒れ川で、1960年に護岸工事が完成するまで、幾度となく水害を引き起こした。
この先は、方向的に中央本線の信濃境駅に繋がるはず。
しかし、トンネルは塞がれていた。Uターン。
ガタンゴトン、ガタンゴトン…
澄み切った青空。見張らしもよく、気持ちいい。
座って、電車が通るのを待ってみた。
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なかなか来ない
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まだかな…
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ガタンゴトン、ガタンゴトン…。
軽快な音を立てて貨物列車が通過してゆく。一日限定の鉄道ファンになった。日本の隅々まで敷かれた鉄道網を、彼らは今日も一生懸命走っている。がんばれー。
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