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摺子発電所(上陸)

七色ダムは摺子発電所だけではない。上陸し、急斜面を登ると大きな洞窟がある。水力発電所ならではの関連遺構を探索する。

人為的に整備された巨大な洞窟。なんだか、映画の中に入りこんだみたい。

梯子を降り、右手を進もう。

あわわわわ…。そっ~と通り抜ける。

気分はインディージョーンズ。あの天井からデカイ鉄球降りてくるぞ。

見上げれば、シンメトリーな構造美。



この先は泥水地帯



先程の岐路を左手に進むと…

そこは人の気配が全くしない別世界だった。

おっ‼滑ったら下までノンストップじゃないか。

別の場所にも穴。水の通り道だ。恐らくパイプで発電所の天井の穴に連結していたのだろう。

動いていないと肌寒い。体を動かそう。

冬の枯れ野も十分に美しい。湖面にはバス釣りのボートが浮かぶ。

ここは静かに自然と調和し続けている。

役割を終えて、半世紀。微動だにしない時間が滞留していた。

急斜面を下ってきた。あの巨大な穴は上から覗いたノンストップの穴じゃないか。

迫力が伝わるだろうか。昔は水が勢いよくドッと流れていたのだ。

古い山道は限りなく続く。崖崩れが随所にあり、橋もひしゃげていた。

帰り際。見覚えのある穴を発見。

パイプを通していた穴だ。方向的にも発電所に向かっている。登ってみよう。

そして振り返る。ここは産業遺産と自然が融合した見事な場所だった。100年後の様子も見てみたいが、それは叶わない。

こちらの旅の詳細は「ワンダーJAPON vol.3~関西編~」に寄稿しています(*-ω人)

2021年7月9日 発売日

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