
気持ちの良い青空の下、眩い白塗りの木造建築が姿をあらわした。

飛びっきり笑顔の女の子。全く敵わないが自身もこの後飛びっきりの笑顔になる。

建物中央には庭。個人病院ではたまに見かけるが、ここでは重要な役割を果たしていた。右手のトタン壁がヒントである。


トタン壁の内側は…

手術室だったのだ!!

天井から採光を取り入れる構造。

無影灯は1920年代に欧州で開発された。それ以前は、自然光を利用する病院も珍しくなかったと聞く。ここまで開放的な造りは初めて見た。

誰が名付けたか自然光の廃医院。いい名前だ。



ケビント棚には手術道具が残る。使われなくなってから、だいぶ時間が経っている。


白で統一された上質な空間。まだまだ静謐さは残っている。

先へ行ってみよう。


当時の名札掛けだ。ここからも大きな建物であることが分かる。現に二階建てで奥行きがあり、看護婦室まで備えていた。


こちらは診察室だろうか。行儀よく並ぶ椅子と机。


壁には聴診器。もう戻って来ない主を待ち続けているのだろうか。

明治の記録。手術室が目を引くが、他にも様々なものが散見された。ここは解体されてしまった。大変貴重な歴史ある建物が思い出と共に又一つ幕を閉じたのだ。
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