追原(おっぱら)集落は、あの吊橋を渡った先にある。家屋はほぼ全壊しているが「追原の大楓」という立派な大樹があると聞いている。
堂沢橋。この吊橋は2011年から通行禁止だ。
禁止以前に傾いている…。支柱に腐食も見られたので、あと数年でなくなりそうだ。
この辺りはヤマビルが大量にいることで有名。今日は足から流血しながらの探索になるが、覚悟の上だ。
眼前に流れる七里川を渡河していく。ウォーターシューズ越しの水が、メチャクチャ冷たい。
崖を登り切って振り返る。
明らかに正規ルートではないが、頑張って進む。
そして、ついに下方に道らしき物が見えた!!
後戻りはしたくないので、願う気持ちで進む。方向的には合っているはずなのだ。
右を登ってゆく…。
↓
↓
↓
見えてきた~!!
「追原の大楓」が姿をあらわした。
想像以上に立派な大樹だ!!
この枝振り。
苔!!樹齢何年になるのだろう。
どの角度から見ても絵になる。何だかバンザイしているようにも見えるぞ。
むしろ、イナバウアー(フィギュアスケート)。
少し離れて古井戸。水が溜まっている。
水面に映る大楓。
周囲の集落跡を見てみよう。
家屋はペシャンコ。1950年代までは居住者があり、林業や製炭が営まれていたという。
このロープで囲まれた大穴。途方もなく深かった。
これもそう。集落では井戸の穴には、本当に細心の注意を払わなければならない。
コンクリの井戸も発見。これもメチャクチャ深かった。
ここはかつて追原ダムの建設計画があった。建設されれば一帯はダム湖に沈む予定だったらしいが。
住民などの猛烈な反対にあい、2001年に計画中止になったという。
この大楓もダムに沈んだかも知れないのだが、九死に一生を得たのである。
実は石垣の上に立っているのだ。人が築いた強固な土台に支えられて、滅多に人の訪れないこの場所で、追原の大楓は今年も沢山の葉をつけるのだろう。
コメント