北の大地にはキツネが多い。そして彼らは人懐っこい。
炭鉱の閉山により1975年に閉校となった学校。田園風景の広がる道沿いに、RC二階建ての大きな校舎が残る。
内部は想像以上に朽ちていた。
浮き玉で造られたカエルくんが居候だ。
当時の面影は殆ど見当たらない。
二階へ。
所々底が抜けている。使われなくなって数十年、木は朽ちてゆく。
教室に一組の机と椅子が残っていた。
後方の大穴も、いつか全てを飲み込んでしまうのだろうか。
牧草だ。あの机と椅子が片付けられたのも、だいぶ前に違いない。
この教室には椅子のみ。
卒業生たちの寄せ書きもうっすらと見受けられた。当時の賑やかさとは裏腹に、周囲は静寂に包まれていた。
コメント