
山深い限界集落をひた走る。細い坂道を窮屈に縫っていると、校庭が見えてきた。山中に何とか平地を確保して作った、そんな苦労が伺える。

石造りの焼却炉。すっかり苔むしている。

人の気配は皆無。一帯は清澄な空気に包まれていた。

明治35年に開校した木造校舎。1983年に休校となり、1992年にそのまま廃校になったという。


廊下には歯磨きポスター。鏡に地球儀チラッ。


ちゃっかり、ストーブの上で暖まっている。冬はたくさんの雪が降り、冷え込みそうだ。



ビアノに指を置くと、音はポーンと鳴った。際立つ静けさ。

三学期の目標。達成できたかな?

生徒の力作。何色か発見した。



椅子の感じ。問わず語りをされてるみたい。


生徒数は多い時で41名が在籍していたそうだ。活気のある声は確かに響いていた。

もしかしたら、半径数km先まで人が居ないのではないか。普段の生活ではなかなか味わえない孤独。極限まで感覚が研ぎ澄まされる。
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