
祝子川(ほうりがわ)発電所。1930年に完成し、1972年に閉鎖された。

遠目にも屋根が激しく崩落した状態となっているのが分かる。

ここは、気軽に来られる場所じゃない。橋が落ちているため接近には渡河の必要があるのだ。


ついに発電所に辿り着いた。長年の夢が叶った。凄くドキドキしている。

厳めしい鉄の扉。もっと引きで撮りたいが…。

後方は断崖絶壁。

横からの眺め。

振り返ると長い階段がスッと続いていた。ここはだいぶ広そうだ。

発電所の中へ入ってみよう。



圧巻の光景だった。

何度も言うが、ここは簡単に来られる場所ではない。陸の孤島。

発電機器などは全て撤去されている。

見上げると「一に確認、二に操作」そして、緑の十字マークがうっすらと残る。

中央には、排水口などの深い穴がそのまま残されている。


着地。

この中途半端に木で覆われた排水口。本当に注意だ。


緑がクリスマスのアースみたいになってる。本格的な夏の景色も見てみたい。

さぁ、奥まで来た。振り返ってみよう。

どこまでも静かだった。人の世とは隔絶された世界にたった一人残された気分だ。

やはり屋根は枠のみが残る。これから10年後、100年後、どうなっていくのだろう。



最初に正面から見た鉄の扉だ。

びくとも動かない。


頭上には電球の跡が残る。夜は真っ暗だろう。


少し周囲を歩こう。



もうすぐ完成して100年が経つ。誰かお祝いしてくれる人はいるのかな。

チラッ。

近場には焼却炉。


以前は橋が架かっていた場所だ。眼下には祝子川がゆったりと流れている。

ウォーターシューズ越しに感じたひんやり。高揚感と共に未だ鮮明に残っている。
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