
医療過疎地域であった糸魚川市に市民の出資により1987年に開院した4階建ての大規模病院。1日の外来患者数は常に数百名を超え、地域医療の中核を担っていたが、2007年に閉院した。

病院と目と鼻の先にある駅は1986年11月に開業で、病院の存在があったためとも言われている。

その後病院は、経年劣化や人的破壊でかなり荒れた状態となった。2021年6月1日には不審火により施設一部が焼失している。


想像以上の混沌世界だった。

人的破壊が凄まじい。心霊スポットとしても有名になり、ヤンチャ達がよくやって来たらしい。


昨日の雨のせいか、水も滴る廃墟となっている。刺激臭までする。

当時の最新鋭機器。ほんの十数年前の医療器具なのに古さを感じてしまう。

設備に相当お金もかかっただろう。勿体無い。

それにしても落書きが度を越している。解体の話も持ち上がったが、利権等の関係で進まないという。

これは高気圧酸素装置。患者さんを酸素で満たした筒の中に寝かせて、酸素を体の隅々まで行き渡らせるものだという。

MRIもあり設備は充実した病院。閉院の理由は単純に医師不足。医療制度や臨床研修制度が大幅に見直されたことによるらしいが…なんともやるせない。

今からこの避難経路図にも載っていない部屋へ行く。病院という性質上そこは覆い隠すことのできない現実の部分である。
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霊安室である
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苦手な方は飛ばして下さい
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以前写真で見た時より、だいぶ様変わりしていた。いつかは誰にでも訪れる臨終。心霊とは隔絶した世界がここにある。

隣は機械室。

夏場は緑に包まれそうな場所だった。

二階へ。

病棟が並ぶ。

一般病床数は全部で114床もあったという。大きな病院だったのだ。

カーテン…普通に怖い。

この感覚、とあるゲームに似ている。

バイオハザード。ガラスを突き破って化け物が出てくるのだ。昔、やったゲームの感覚が今再びリアルに迫ってくる…。

おぉぉぉ~!!右側のバリケード凄い…!!

化け物より人間の仕業に驚きだ…。

そして、今回の一番の目的は、この先の手術室…

え?

おぉぉぉ~!!がっつり塞がれてる!!!入れるポイントは見つけたが、万が一を考え止めておいた。

この中では男性の低く呻くような声が聞こえてくるという都市伝説がある。自分が呻いて終わった…。

三階。

ナース室。

ここも心霊的なうわさのある場所である。電気も通っていないはずなのに、ナースコールがひとりでに鳴ることがあるという。

右手の理事長室へ。

だいぶ荒れていた。

債券が山積みだ。医療生協が発行した12億の組合債の一部だという。

部屋の隅では、姫川病院の現役時の写真が哀愁を誘っている。

最後に外へ。

閉院の一番の理由は、経営陣の放漫経営とも言われる。この広いベランダは、当時患者さんたちの憩いの場であったのだろう。綺麗な冬の青空が広がっていた。
提供:廃墟遺構空撮
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