緑に包まれたモジャモジャ役場。
一歩入るとそこは静謐。
廃墟に流れる時間は止まっている。奥に可愛い鳥さんや、狸さんが見える。
窓の外では命が巡る。
開かれたままの本が哀愁を誘う。
扉。すっかり自然に溶け込んでいる。
還暦を超えた旧友が、懐かしい思い出を語り合う。映画のワンシーンみたいな風景。
物語は二階へ。
窓枠によって切り取られた風景は、新鮮だった。京都の源光庵にある「悟りの窓」を思い出した。
裸電球もこんなに素敵。この廃墟、見所が尽きることはない。
もはや言葉はいらない。これ以上の長居は贅沢だ。お気に入りの窓枠にそっと別れを告げる。
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