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あぶくま高原ホテル

関東では春一番が吹き始める頃。まだまだ雪が残る細い道を慎重に走ってきた。もうすぐ夕暮れ時…何とか間に合った。

ホテルにエテルナ教会が隣接されている。

うっすら残る足跡。訪問者は絶えない。

教会の廃墟は何度目だろう。この清澄な雰囲気が堪らなく好きだ。

正面に置かれた椅子。

椅子目線。

隅には、うっすらと埃をかぶったオルガン。ここの音響は抜群だろう。

このエテルナ教会はずっと気になっていた場所。訪問出来て幸せだ。

あぶくま高原ホテル。1998年頃に開館し、2006年に閉館。山中に巨大施設が放置され、破壊の限りを尽くされた状態と聞いている。

!!!

冬は氷点下10度以下になる立地のため、暖房費などの経費が重み、ずっと買い手がつかないままこうなった。実際、凄く寒い…。

心霊スポットと噂され、地元若者が肝試しに来るほか、サバゲーに興じる者もいるらしい。

フロント目線。いらっしゃいませ~。

想像以上に荒れ果てている。寒冷地特有の無味乾燥っぷりも凄い。

少し内部に入ると真っ暗。実際は何も見えない。

クリーニング機器が並ぶ。ここはかなり山奥にあり、周囲にお店は皆無だ。

外から二階へ行こう。

鳳凰の間。かなりかなり広い。

この場所で挙式もたくさん行われただろう。今は漆黒に包まれ、静まり返っている。

一旦外へ。相変わらず寒々しい光景だ。

外付けの階段は敬遠し、再び中へ入る。

サバゲーの跡だろうか。粉雪のようにガラスが散らばる。

最初に見えていた入り口を覗く。意匠を凝らした立派な造りだ。

さぁ、三階へ。

無造作に放置された備品が哀愁を誘う。天気や時間帯も相まって、寂しい雰囲気だ。

周囲を巡る。中の客室は真っ暗だった。今日は懐中電灯を持っていない。

錆び付いた外付け階段が最上階へ誘う…。

トントントン…

広い屋上。

すっからかん。風が冷たい。

廃墟界隈では評価が低めの、あぶくま高原ホテル。ならば加点しかない。はるばる来た甲斐はあった。ただ、凄く凄く寒かった…。

提供:廃墟遺構空撮

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