虎杖(いたどり)小学校。1964年に開校し、1991年に宇川小学校に統合されて閉校となった。人里離れた山中の小高い丘の上に、二階建て校舎が残っている。
コテコテの木造を想像していたが違った。天気に恵まれ、気持ちも晴れやかになる。
階段脇の倉庫。奥の絵はこの校舎を描いたものだろうが…隣接する建物が今は見当たらない。
昭和三十八年度・卒業生寄贈の大鏡が割れずに残っている。
こ…これなんだ!?初めて見るタイプの電話機?だ。
たくさんの踊り場を見てきたが、この白地に黒枠の窓…抜群にスタイリッシュ。
二階の床には八方位。
音楽室。何となく生き物の気配がした。
奥の教室には巣箱のようなものがあった。もしかしたら、小動物が住み着いているのかも知れない。
閉校時、生徒は二名だったと聞く。畳の教室に、ポツンと残された机と椅子。
それを見つめるオルガン。
横顔を校歌が見守る。
廃校の校歌はつい見入ってしまう。当時の息吹を感じられるからだ。その土地の風土、営みが凝縮されている。
我にかえると、そこは静寂。かつての賑わいは遠い昔、人里離れた廃校には静かな時間が流れていた。
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