1970年頃から存在する未完成物件。稲川淳二のDVD「恐怖の現場シリーズ」にもなった心霊スポットだ。
入り口に木材が置かれている。何だろう。
落書きも年季が入っている。
本来なら使われるはずの空間が、用途を果たさないままに朽ちてゆく。
コンクリート打ちっぱなしの無機質な壁は、どこか悲しげに見える。
でも。
廃の世界に緑は映える。
グラフィティーも華を添える。
大浴場。
牛がピンチ。
目を引くグラフィティーがあると、来て良かったなと思う。
ここで察しが付いた。入り口の木材はサバゲー用だ。廃墟からサバゲー会場への転身はよくあることだ。
パンッパンッ…サバゲーの音が聞こえて来そう。
地面にはエアーガンの弾が散乱している。
落書きが見えなくなるほどに、草木がもっさもっさ。
ここは町からずいぶんと離れた高台にある。病院というより、大きな老人ホーム予定だったのでは。
人間の都合により、翻弄される建物。
蝙蝠の飛び交う階段を降りる。本格的にサバゲー会場になるのかな。魑魅魍魎たちも、避難するかそれとも参加するか、決断を迫られている。
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