
過去に何度か訪れていた田舎町にそれはあった。見つけた時は嬉しかったが、地域の方にとっては「そんなの前々から知ってるよ」的な存在だろう。日本中にそんな廃墟はまだまだありそうだ。

広い敷地の中、こちらがご自宅と思われる。


醫院の方はかなり崩壊している。旬は過ぎているのかも知れない。

床も抜けとる。

古紙の文字もあらわに。きっと半世紀以上も前のもの。もはや現代人は読み取ることが困難だ。

医学書も雨ざらし。
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ぐるりと
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回り込み
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こちらからは薬瓶が見えた!


当時の来訪者用のブザー。もちろん鳴らない。

投薬口からチラッ。

これだけ崩壊が進む中、薬瓶が残っているのは奇跡としか言いようがなかった。

きっとラストチャンスに間に合ったのだ。


奥の診察室、行ってみよう。
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かなりの崩壊っぷり。

エアコンだ。当時は最新鋭で大活躍していたのだろう。そしてここの歴史もよく知っていそうだ。

黒いソファー、付き添いの方が座ったのかな。奥には白いケビント棚。

あぁ…先生の椅子は上からゴーンってなってる。

自身の頭にもいつゴーンってなるか分からない。

奥にも何かあるが、ちょっと近づけない。

この黒い椅子が何とも印象的だった。今まさに先生が座って診察してくれているように思えた。

この醫院が長きに渡り地域の医療を支えてきたのは想像に難くない。いずれ建物は無くなり、人々の記憶からも消えてしまう。日本中にそんな建物がまだまだ眠っていると考えると、どうも落ち着かない。
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