
四国の山奥にひっそりと残る発電所。1934年に竣工されたという。


右から「轟發電所」の文字。「発」の字が旧字体で歴史を感じさせる。

初秋の候。朝日が差し込んでいる。もうこの時点で気持ちは最高潮だ。


夢にまで見た空間。

荘厳さに包まれている。規模は違えどW発電所に近い感覚だった。


窓枠、絡まる蔦、使われなくなった梯子。どれ一つとっても特別な存在に見える。

おっと、足元には大穴。見惚れてばかりもいられないぞ。

遠くに目を凝らすと…

更に上へと伸びる梯子だ。

奇跡的に当時の机も残っている。

茶碗、空き缶。彼らはここでは名脇役。


どこを撮っても絵になる。


さらに奥へ行ってみよう。

整頓。清潔。この先、少しドキッとする。

一瞬ヘビに見えた。この辺りはまむし生息地帯なのだ。ヒヤヒヤ…。


地下に行ってみよう。

うん、暗い。射し込む光は先ほどの大穴だ。

それでは…

二階へ。勿論、あの突き出した特等席へ。
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壮観な眺め。今まで沢山の訪問者がこの場所に立ってきた。自身もその一人に加わることが出来て嬉しい。感無量だ。

約10年前の写真では、正面は扉で塞がっていた。これから50年、100年後ここはどのように変わっていくのだろうか。

あの個室はお手洗い。

このドアノブ、堪らなく好き。

更に上へと続く梯子。もっと高い位置で撮影したかったがソロプレイなので断念。

ここは四季や時間帯によって様々な顔を魅せてくれそうだ。いつかまた訪問したい。

後ろ髪を引かれる思いで、一礼をして退出。

外観も美麗。「廃墟美」という不思議な造語がある。言葉で説明は難しいが、ここに来ればきっと分かる。そんな場所だった。
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