京都を代表する廃墟「愛宕山ケーブル駅舎跡」。外観は蔓草に覆われ風格が漂っている。ここまでは長い長い廃線を登ってやっと辿り着き、感動もひとしおだ。
まずは地下へ。
残留物は特に見当たらず、無機質な空間。でも心地良い。
鉄もコンクリと同化。
当時ケーブルカーは、麓からここまで片道15分でお客さんを運んでいたという。今は静寂に包まれている。
↓
↓
↓
地上階は二階建て。
ゆっくりと建物の内部へ。
圧巻。何も無いからこそ湧き上がる感動。余計なものは何も無い、禅の境地に近い。
当時、この階には待合所や改札口があったという。今となっては信じがたい。
美麗なる階段。きっとここの主役だ。
二階へ行こう。
↓
↓
↓
これまた圧巻の空間。今日の頑張りが心底報われた気持ちだ。
窓枠にガラスはもはや一片も無い。
そして蔓が舞う。
目前の美しい廃墟美に心を奪われている自分がいる。満たされている。
この窓枠からの風景も四季折々でだいぶ違ってくるのだろう。ここはリピーターが多いのも頷ける。
この二階は「愛宕食堂」だったという。カレーライスやタンシチューなど当時としてはハイカラなものが出され人気があったという。当時は美味しい香りがここには充満していたのだ。
鼻をひくひくさせても、今は何も香ってこない。
食堂からは外階段で屋上に上がる展望台もあったらしいが…
今はこの梯子で行くしかない。
屋上では写真を撮るのを失念。それほど疲労もピークであり、満たされてしまったのだ。近くには愛宕山ホテルなるものが残っている。1930年に開業された古いものだ。少し休んだら行ってみよう。
※現役時のお写真です
コメント