この奥の小道を下った先に水族館の跡地がある。
水族館の開業は1950年代後半、1979年の台風で屋根が崩壊したために閉鎖されたと聞く。
2005年頃までは建物跡があったらしいが解体され、現在は生簀跡のようなコンクリート遺構だけが残る。
入り江が見えてきた。
天気に恵まれ水面も穏やかだ。奥には釣り人の姿が見える。
水面が空の青を映す。潮の引きに間に合わなかったのか、小魚が泳いでいた。
このコンクリート遺構の正体は、現役の頃の釣り堀跡らしい。
この巨木はどこから流れ着いたのだろう。重くてびくとも動かない。
水の底にもコンクリート遺構。記憶と共に静かに眠っている。
よく見ると随所に人工物の跡が見える。人の営みの儚さよ。
先まで行ってみよう。
真鶴半島は日の出の美しい景勝地としても知られる。遠くの岩肌には、白い鳥がぽつーん。
漁業の町であり、漁師さんの船も見える。
実はあの山に「内袋観音」なるものがある。行ってみよう。
時化に遭い九死に一生を得た漁師が感謝を込めて、たった一人で岩窟に掘ったと言われている。
想像より遥かに凝った造りだ!!
遺志を受け継いで、地域の有志の方々も後々に手を加え現在に至るらしい。
実は自身は10年ほど前にここに来ている。勿論、観音様の存在など知らず度肝を抜かれたものだ。
地域の方が定期的に整備しているらしいが、すっかり緑に包まれている。
遠巻きに見た方が凄さが伝わるかな。
この水族館跡や内袋観音を観光用に再整備する案も度々出てきているというが、どうなることやら。
往時の写真だ。どう変わろうと、自身にとっては懐かしい故郷のような場所であることに変わりはない。またいつか再訪しよう。
コメント