白岩集落の歴史は江戸時代から始まる。炭焼き業が盛んで、最盛期には20~30戸程の住居があった。その後衰退し、1995年には最後の居住者が逝去、無人の廃村集落となった。そして白岩集落には可愛いやつがいる。待ってろよ。
ラッピングバスに乗ってやって来た。ここは漫画・アニメ「ヤマノススメ」の聖地。社内アナウンスも、たまに声優さんの声が交じる。ファンには嬉しいだろう。
ここで誤算。バス停からこんなに歩くとは。
おうっ。
そして謎の靴擦れ。先行きが不安になってきた。
結構体力を消耗してスタート地点に到着。ここは、JFEミネラル武蔵野鉱業所という鉱山施設。2015年に閉鎖し、関連施設も解体済みだ。
脇の小道から登って登って。
熊鈴を鳴らしながら急斜面をゆく。
出た!白岩名物、危うい橋。
⬇
可愛いやつまでの距離がわからない。
⬇
たまにすれ違う登山客には、「急勾配があるよ、急いでも一時間以上かかるよ」と言われ、ますます不安に。
⬇
やがて、廃村らしき場所に着いた。子供用のラジコンカーが暇をもて余している。
裏手にはブランコ。押したらギギィーと動いた。
ぺちゃんこに倒壊した家屋。
近くには祠。
消火栓が点在している。山火事は何より恐ろしかったに違いない。奥にも廃屋がある。
高台には一際大きな家。黄色いベニヤ板に立ち入り禁止と書かれている。
ここですれ違った女性二人の登山客に、この先が相当長いことを言われ、ショックを受けた後に…
逆転のハッピーが待っていた。いたー!
可愛いやついたー‼
こいつに会うためにやって来た。「スモールバード」と呼ばれるペダルカーだ。もぐもぐ…ちょうどお食事中だったみたい。後ろの写真は榊原郁恵さんだ。
広い庭には子ども遊具がいくつか見られた。
昔は自転車が走れる道があったということか。
住んでいたのは男の子かな。あのペダルカーはお気に入りだったに違いない。
屋内は崩壊の一途。ざっと見て回ると歴史的なものが出てきた。
↓
↓
↓
地券。明治新政府による地租改正の際に地主に配布された。明治14(1881)年1月23日 持主:神林仙次郎 とある。
お食事を終えたスモールバードが、写真を撮らせてくれた。
株式会社モーリが1962年から10年間ほど製造したものらしい。ご主人様はもう帰ってこないけど、ゆっくりと余生を送っている。これからも元気でね。
そしてお尻がかわいい。
廃村を訪れると、なんだか当時にタイムスリップした気持ちになる。当時の息遣いを全身で感じるのだ。帰り際に見つけた祠、埋まっているのか崩壊したのかどっちなんだ。
ここの環境は相当に厳しい。いつかこの集落自体も完全に無くなってしまうのだろうか。
コメント