白糠線(しらぬかせん)は、1964年~1983年まで国鉄が運営していた地方交通線だ。根室本線から分岐し、白糠駅~北進駅までを結んでいた。
当時の路線図。車で来る途中、使われなくなった橋梁や線路をいくつも見かけた。
白糠線の廃止は、1980年の国鉄再建法の施行による。特定地方交通線廃止の第1号だったらしい。
1983年に廃線となったが、プラットホームが今も山中に残っている。
時は晩秋。
いつか見た写真集は一面の緑に覆われていた。
色彩には乏しいが、全体の様子がはっきり見て取れる。
一度、線路の奥の方(白糖駅側)へ歩いてみよう。
レール上に鹿の糞だ。熊に会わないために、熊鈴とホイッスルは常備している。
ある意味行き止まり。用途不明の機械が静かに佇んでいる。
カーンカーンカーン…当時はどんな風に鳴ったのだろうか。
並走する線路があり、そこを使い戻る。
コンクリの電柱が折れている。雪のせいか。
反対の方(北進駅側)も歩いてみよう。
まだまだ続いていそうだ…。戻ろう。
ふと、横を見やると…。
何だろう。少し気になった。
行ってみたいが、長居は無用…。ホイッスルを軽く吹いた。
さぁ、再びプラットホーム。
この木の生え方。長い年月を感じる。
白い案内板がのっぺらぼうだ。これが有ると無いで雰囲気はだいぶ変わるだろう。
電車を待つ人の目線。どんな人がどんな気持ちで待ったのか。想像力を働かせる。
鉄の柱も錆び錆び。夏は全く別の顔を見せるのだろう。
一つ気付いたことがあって。
電信柱が突き抜けていた!!
哀愁漂う廃プラットホームは感じるものが多かった。ついつい長居してしまった。
日本には四季がある。自然も廃墟も、季節によって全く違う顔を見せてくれる。
これは大変なことだ。
カメラマンは忙しい。今度は万緑の夏に訪問したい。一度では撮りきれない魅力がここにはある。
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