国道から突如見える二棟の建物。右側は旧校舎&左側は新校舎。印象派の絵画の世界に、ふんわり優しく舞い降りたかのような風景だ。
お馴染みの二宮金次郎。『怒るな働らけ』と土台に記してある。じわじわ来る言葉だ。
思わずため息が出そうになる。これぞ、木造学校の織り成す極上の風景。
理科の教材を入れる棚。これらの絵は手書きだろうか。
校内陸上記録一覧表。校内で一番の韋駄天はさぞ鼻が高かっただろう。
奥の黒板には年間行事予定がびっしり残っていた。ここは保存状態が良い。
保健室のガラス窓に可愛い絵。
当時のものだろう。当時は殆どが手書きだった。
校長室には鍵のかけられた重厚な金庫。
横の真鍮版画は平成9年の卒業製作。卒業生みんなの名前が彫られていた。
突き当たりは1年生の教室。暖かみのある木造階段を登り、二階の上級生の階へ。
二階からの眺め。旧校舎に繋がる渡り廊下の屋根がうねっている。
まだ遊び足りなそうなゴムボール。
この6年の教室が泣けた。
卒業の寄せ書きではないか。
閉校の年(平成13年)に書かれたものが未だに残っている。
通常の卒業式とは異なり、在校生も閉校によって去らなければならなかったのだ。
先ほど二階から眺めた渡り廊下。この先に旧校舎がある。
旧校舎は老朽化が進む。二階に登る階段の踊り場の底がガッツリ抜けていた。
音楽室。
広い部屋の真ん中で木管が佇む。
沖縄・鹿児島の海の貝。当時の先生のお友だちが送ってきてくれたようだ。
廊下の青さも手伝って、階段が幻想的な雰囲気を醸し出す。うっとりする踊り場だ。
新旧の建物が手を繋いで残っている貴重な校舎。杲小学校は他にも美しい見所が満載だ。廃校の魅力が凝縮されている。
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