電話局だったと言われているが詳細はわからない。昔、この地域一帯のインフラを一箇所で賄っていた設備だったらしい。
深い草を掻き分けてきた。
伽藍としているが壁がいい色をしている。マニアはこういうのが好きなのだ。
慎重に回る。事前情報が全く無いのだ。
炊事場。
生活用品が残されている。
雪深い山中。地域のインフラを守るために泊まり込みで働いたのだろうか。
鉄の扉を含め、建物は堅牢だ。
何も残っていない。そして静寂。
静寂も廃墟の醍醐味。魑魅魍魎を驚かせないようにそっと歩く。
建物は確実に老朽化している。壁の淡い緑は使われなくなった歳月を静かに物語っていた。
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