森の小路の脇。ぱっと見何の建物か判らないが…
確かにここは分校だった。創立は1903年。1964年12月に現校舎が落成し、1975年3月に閉校し幕を閉じた。平屋建てで教室一つだけの小さな小さな分校だ。
夏は大変。背丈ほどの草を掻き分けてゆく。
想像以上の朽ち具合だ。壁面が剥落、天井が腐り落ちている。
小部屋の奥には浴槽が見える。この分校には宿直室のような居住可能なスペースも併設されていたと聞く。
四角い大枠から緑が覗く。
当時を偲ばせるものは殆ど見当たらない。右の小窓を覗くと…!!!
凄いぞ!!なんか凄いぞ!!!
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なんてこった!!沢山の廃校の教室を見てきたけど、すごく新鮮な光景だった。
中央に集まった机たち。苔が蒸している。
そして何より天井からの光がレーザーのように降り注いでいる。
突如あらわれた光の演出。一人呆然と立ち尽くしてしまった。
隅っこにいる机と椅子、水色のカーテンも名脇役なのだ。
奥に廊下が見える。一旦教室を出て落ち着こう。
木製ロッカー。生徒は何人くらいいたのかな。
床の腐食が激しい。ここはもう長くは持ちそうにない。
左手で教室が呼んでいる。急いで戻ろう。
この椅子は個人病院でよく見かけるもの。選んだ先生はきっとハイカラだったんだ。
当時はどんな様子だったのだろう。想像するのも楽しい。
天井の隙間からの光は急に陰ったり、再び光だしたりする。その粋な演出に終始ドキドキしっぱなしだ。
ピアノは今、伴奏中なのだ。
このインパクトはずっと忘れない。
やはり廃校が好きだ。改めてそう思った。
この廃校にはもう誰も入ることが出来ない。解体の報を聞いての公開である。廃墟とはいえども、親しい仲間を失ったような、そんな寂しさを覚える。
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