戦時中の爆薬製造工場で、海洋特攻船震洋に搭載される火薬が製造されていた。戦後は軍需指定を解除され、火薬工場となったが1975年に役目を終え閉鎖となったという。
森の中を彷徨った。眼下にこの人工的な遺構を見つけた時は本当に嬉しかった。盛夏の炎天下の中、長時間彷徨ったのだ。
第五火薬庫。事前にネットで確認していたので、念願が叶った気分だ。
感動も束の間。デカイ蜂がブンブンしている。
一帯はトンネルだらけ。
トンネル、そしてトンネル。
湿度を含んだ緑が幻想的だ。夏の探索は大変だが、得られるものも大きい。
一体ここには幾つのトンネルがあるのだろう。体感では30弱くらいか。
人跡未踏系廃墟と言うべきか。ここは、時が止まったようである。
葉の隙間から舞う木漏れ日。
アメンボが久々の人間に驚いている。
海が近く、小さな蟹もあちこちに。踏んでしまわないように注意だ。
トンネルの内部はひんやりしている。
人為的な施しの見られる部屋が複数あった。
全ての探索は不可能なほどに、洞窟の内部は入り組んでいる。コウモリも無数に飛び交う。
残る戦争遺構。
梯子があり下まで降りることが出来た。太平洋に面しており、遠くたまに船が見えた。
廃屋だ。
何の用途で、いつ建てられたのだろう。
この廃屋を見ている時だ。草むらの中から生き物の鳴き声や気配がした。猪だったのだろうか。
真夏の炎天下。早朝から夕方までの探索は過酷だった。今となっては懐かしい昔々の思い出だ。
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